もう「百花繚乱」は表舞台に躍り出ないのか






ジャニーズの百花繚乱の現状が本当の桜みたいで儚い切ないしんどいたまらんって話はもうしましたっけ?
してないですね?
この感情の持って行き場がないので今からしますね。




たまらんポイント①百花繚乱って誰の楽曲?

ジャニーズの百花繚乱といえば、ジャニーズワールドでHey!Say!JUMPが披露したのが印象的。

なんだけれども。

作詞 高瀬愛虹
作曲 洞澤徹、中西裕
音源化 未だなし
歌 ???

つまり、誰の楽曲でもない。

Hey!Say!JUMPの曲だと言う人もいるけど、そのJUMPでさえジャニワと少年倶楽部で2012〜2013年の一時期チラっと歌っただけで、以降Jr.にも歌われず今や完全に忘れ去られてる。


2007年から10年分の楽曲を引っ提げたJUMPのアルバム「 I/O 」にだって、ファン投票のディスクにその曲名は無かった。


TO THE TOP
トビラの向こう
心・技・体
太陽にLOVE MOTION!

とか他の未収録曲はアルバムにあったのに

百花繚乱

その一曲がなくて荒れた。
ほんと荒れた。
そもそも落選とかじゃなくて、出馬すら無かった。
公示日に候補曲見た時に愕然とした。
だってもちろんあると思うじゃない。
やっと音源化される時が来たなって。
でもなかった。
選択肢にないんだもん。
探せど探せどないんだもん。
いくら有権者でも候補にないものは無理よ。
権利を行使したくても、無理よ。
どうすればいいの?
J事務所とJ Stormに菓子折り持って挨拶回りして、
タスキ掛けて街頭演説すればいいの?
「どうか一票投じるチャンスを下さい!」って?
ほんと、私だけじゃない。
みんな荒れた。
Twitterも荒れた。
ランキングワードに百花繚乱って入るくらい荒れた。
すごくない?
みんな望んでたんだよ。
これだけの要望があるなら特別枠で収録される可能性も?と一縷の希望に託してたけど、それも無かった。

いやだからJUMPのモノではないのは分かってるけど、でも期待してたんだよ。
彼らが歌わないのに、誰が歌ってくれるの?
誰の百花繚乱なの?

気分はハイジよ。
教えて〜!おじいさ〜〜ん!!






たまらんポイント②詞の解釈

百花繚乱の何が良いって、歌詞が美しい。
というか、雅。麗しい。

以下、歌詞全文を活字で見て感じて頂きたい。


春うららかに舞う 桜の花びら
朧ろに揺れる月 儚く照らされる夢

いつか届くように・・・
幾度も咲き渡る
ひとつひとつ 込められた願い

陽炎 蜃気楼 差し伸ばす指先
季節めぐり やがて想いは爆ぜる

春うららかに舞う 桜の花びら
朧ろに揺れる月 儚く照らされる夢

尚も激しく舞う 乱れる花びら
果てない物語 切なさ掻き立てる唄

春うららかに舞う 桜の花びら
朧ろに揺れる月 儚く照らされる夢

春うららかに舞う 桜の花びら
朧ろに揺れる月 儚く照らされる夢

尚も激しく舞う 乱れる花びら
果てない物語 切なさ掻き立てる唄


使われている言葉の数でいえば正直少ない。
同じサビを何度も何度も繰り返し。
でも押し付けがましさとか嫌味がないの。
含みを持たせた表現と少し古典的で、詞から情景とか力強さとか…愛しさと切なさと心強さと、いつも感じている…じゃなくて、頭の中で思い浮かべられる。
それだけじゃなく、肌で体感できそうな世界観がこの僅かな言葉で表現できるなんて、奥ゆかしい。

日本語って綺麗だな、気品があるなとひれ伏したい。
さすが、和歌の国だな、と。
まぁこんな大層なこと言ってるけど、わたし和歌に関しては百人一首がせいぜいだし、この歌詞自体に31音のリズムはないんだけどね。

話変わるけど、今や大河で大活躍な女優の柴咲コウさんも昔はよく歌ってて、映画やドラマの主題歌が有名だけど、和歌とか大和言葉をよく楽曲に取り入れた隠れた名曲いっぱいあるから聞いて。
世界観がほんと好き。
是非、百花繚乱好きな方は彼女の曲を。
多分あなたも好き。
柴咲コウ販促強化週間おわり〜


歌詞を掘り下げる前に作詞家さんのことも少しだけ。
高瀬愛虹さんについて調べてみた。主にアニメ関係で活躍されてる方なのね。
まだ小学生の時に既に将来の夢を決めて、それを叶える為にひたすら邁進して夢を掴んだ方だそう。
そんな彼女が今でも大切にしている3つのモットーがあるらしい。

①聴く人をプラスの方向に導ける歌詞を書くこと。
②アーティストの魅力を引き出して輝かせる歌詞を書くこと。
③今までにないような斬新な歌詞で、歌詞の可能性を広げること。


作詞家を目指し始めた頃とずっと変わらない心掛けだそうで、彼女の初期の作品である百花繚乱(…ひょっとしたらメジャーどころに提供した初めての作品?)は如実にそれが現れてると思う。

例えば①に該当するところで挙げれば、
いつか届くように・・・
幾度も咲き渡る
ひとつひとつ 込められた願い
    とか。

②で言えば、割と大人数のアーティストが踊る演出で歌う程であると作詞段階で彼女が知っていたならば、
桜の花びら
乱れる花びら
は見事にはまっている。
実際、みんなして桜の木を模したダンスしてたし。

③は先にも触れたけど、全てに情緒溢れる感じ。
素敵な歌詞を提供して頂きありがたやありがたや。



よし、個人的な解釈を掘り下げてもいいかしら?
冒頭のサビから順番に考察していきますね。


春うららかに舞う 桜の花びら
朧ろに揺れる月 儚く照らされる夢

揺れる月 とか、照らされる夢 とかから読み取れるのは、日もすっかり暮れた様子。
春うららか からは、穏やか〜な印象と共にはらはら舞ってる桜が思い浮かべられる。
情景としては春の夜に満開を迎えた桜が少しずつ散っていて、お花見するなら最高な条件が整っている。
でも少し物悲しのは、僅かな期間しか咲き誇れない桜の諸行無常さからなのか。
それとも 朧ろに揺れる 、儚く照らされる そういう不確かなすぐ消えてしまいそうな脆さからなのか。
月とか夢とか、確かに存在するんだけど、日によって姿形を変えてしまうし、時には見えなくなってしまうし、不安定さが散りばめられてる。
そういったことも含めて歌い出しから美しい。


いつか届くように・・・
幾度も咲き渡る
ひとつひとつ 込められた願い

冒頭であれだけ不安だ〜何だ〜って言いましたもん。
願わずにはいられない。
幾度も咲き渡る ってことは、もう幾年も幾年もその桜に願っているのかな。切ない。
いつか届くように・・・
 今年こそはってもう何度思ったんだろう。切ない。


陽炎 蜃気楼 差し伸ばす指先
季節めぐり やがて想いは爆ぜる


【陽炎】
春の天気のよい穏やかな日に、地面から炎のような揺らめきが立ちのぼる現象。強い日射で地面が熱せられて不規則な上昇気流を生じ、密度の異なる空気が入りまじるため、通過する光が不規則に屈折して起こる。
【蜃気楼】
気温の相違により、地上や海面上の大気の密度が一定ではないときに、光の異常な屈折が原因で、遠方の景色が見えたり、船が逆さまに見えたりするなど、物が実際とは異なって見えるような現象。

と、辞書から引用。説明にあるように、低い位置から熱が発せられて出る自然現象が立て続け。
でもその熱は自分から生じているのかな。
屈折して揺らめくのは夢か願い。
まだ遠いのに近くに見えるから指を伸ばす。切ない。
また何も掴めないで季節が巡って春が来た。切ない。
でもいよいよ、想いは爆ぜる 。


春うららかに舞う 桜の花びら
朧ろに揺れる月 儚く照らされる夢

尚も激しく舞う 乱れる花びら
果てない物語 切なさ掻き立てる唄


始めのサビ。
またあの憂いを帯びた歌詞。
だけど嵐の前の静けさ、じゃないけど、似たものは感じる。「静」と「動」の対比を生み出してる。
次のサビなんか正に「動」。
フツフツと溜め込んでいた感情が風を連れて来たのか、はらはらと散っていた花びらに勢いが加わる。
遂に想いが爆ぜて舞う、乱れる花びら 。切ない。
まだ叶わないのか、尚も激しく舞う 花びら。切ない。
果てない物語 はずっと追い続けてる夢なのか、願いが尽きることがない人生のことなのか。
切なさ掻き立てる
そのとおり過ぎてこのうえなく儚い切ない。

もどかしさとか歯がゆさとかもあり、でも諦めず何かを掴もうともがき足掻く弱さと強さがまるで鼓舞してくれるような感覚を覚える。桜を見るとセンチメンタルになるのと似ている。長い寒い冬を耐えて一瞬のためだけに命燃やして咲くんだよ。
目頭が熱いよ。強いお酒持ってきて。

単純な詞としての美しさだけじゃなく、含みを持たせる曖昧な言葉がそこらじゅうにあって、聴く人によってその「何か」をそれぞれ投影できるからこそ、さらに惹かれるのかもしれない。

咲き誇るのも美しい。
乱れ舞う姿も美しい。
散って枯れて行くのも、美しい。

桜も、人も
どの一瞬も強く、儚く、美しい。
愛おしい。






たまらんポイント③楽曲の演出

といっても、私はHey!Say!JUMPが披露したジャニワと少年倶楽部のしか知らない。
けど、そのたった数回が素晴らしかった。

まずジャニワ。
なんだよあれ。
ガラスの仮面紅天女かよ。(あれ梅の木の精だけど)
白スーツなのと紫と桃色の衣の組み合わせはちょっとダサい…いや、結構ダサい。もっと何かあったでしょ…?でもJUMPが妖艶だからオールオッケー!!
YOUたち桜の木の精になっちゃいなよ!
って衣はすぐ脱いじゃうけど、この時の色気ったら。
絶対山田くんとか当時10代じゃない。
伊野尾くんは黒髪色白で艶めかしさに拍車掛けてて頭抱える。
二人共どこの高級花魁だよ。
そんな中で知念くん見るとまぁ爽やかで安心する。
いやらしい目で彼らを見てた自分が恥ずかしくなる。
それくらい知念ちゃんまじ天使。
ああもう、みんなが大きなステージで各々ポジションを取ってるからどこに視線を送るか迷っちゃう。
みんな見たい。
キョロキョロしちゃう。
と思うやいなや有岡大貴ですよ。
やってくれましたよ、彼は。
ステージのど真ん中でキューブ状のリフトでフライングするからキョロキョロなんてもう出来ない。
彼から目が離せない。
え、なんですって?
ちょん、と乗るだけに飽き足らずぶら下がったわよ。
反り返ったわよ。
なんて子なの。
なんて度胸なの。
ダイキアリオカ…おそろしい子…!!

続いて少年倶楽部
こちらはみんなでピンクのスーツ!
うん、やっぱりダ…でもいい!桜色のスリーピース!
やっぱり出来る男はスリーピース!!
ふぅ。いやでもメンバーが散らばって定点で踊るのも良いけど、一箇所に集まって揃えた演出も良い。
縦横無尽に配列を次々変化させてメインステージを贅沢に使えるおJUMPちゃん達はパックなの?
夜の夢なの?
やっぱり妖精だったか。
チビちゃんだった。
もうみんな紅天女になっちまえよ。あれ梅だけど。
それにしても裕翔くんのセンターは圧巻。
長い手足をこれでもかと活かしてスマートに身のこなし決めちゃって心奪われるんだけど何なの。
モデルなの?モデルだった。
八乙女くんは基本がしっかりしてるから程よく力が抜けていて見ていて気持ちが良い。安心する。さすが。
一方ほんと目が離せない圭人くん。ハラハラする。
大丈夫ちゃんと踊れてるよ、自信持って!
んも〜良く出来ましたよしよしよしよし〜〜!
…わたし来世ムツゴロウさんになるわ。
でもさ度肝抜かれたよ、髙木さん。
なんだよあれ。
なんなんだよ。
大サビでなんてもの魅せてくれるのよ。
荒々しさの中にしなやかさも持ち合わせるなんて、一体あの収録で何人の女を骨抜きにしたの。
ピンクの衣装と相まってフェロモンダダ漏れだから。
もうさ、名前から彼はオスだから。
髙木雄也って、なんて名前よ。
軽率に産気付くわ。
もう、責任とりなさいよね!

この演出振り付け考えた大人も、軽々踊りこなせちゃうHey!Say!JUMPも何なの。
頭おかしいんじゃないの。(褒めてる)
このクオリティの楽曲を眠らせたままにしておくなんて、頭おかしいんじゃないの。(本音)


最後にね、この曲名を改めて辞書で引いてみたの。

百花繚乱
いろいろの花が咲き乱れること。転じて、秀でた人物が多く出て、すぐれた立派な業績が一時期にたくさん現れること。
「百花」は種々の多くの花、いろいろな花の意。「繚乱」は花などがたくさん咲き乱れている様子。いろいろな花が、はなやかに美しく咲き乱れること。

もう初お披露目からとっくに5年経ったよ。
メンバーひとりひとりも逞しく成長したよ。
グループとしても節目を迎えて、ひとり残らず名を上げて、今が花盛りとばかりに全員が咲き乱れてるよ。
だからこそまた見たいなぁ、今の彼らで。
まさに今、百花繚乱最中の彼らで。
やるなら今、じゃないの?

薮くんがJUMPaperでドームのセトリや構成について触れてたから、期待しちゃうじゃない。
マジかよ!って曲、用意してるんでしょう?
ノスタルジックな気分にしてくれるんでしょう?
期待しちゃうじゃないか。


もう一度、百花繚乱を目に焼き付けたい。
どれだけ願ったら、届くのかしら。
とっくに想いは爆ぜてるし、
切なさは甚だ掻き立てられてるよ。

桜は一瞬しか咲き誇れないからって、この曲もあの一瞬で朽ちてしまうのはあんまりだ。
このまま表舞台に現れず、語り草になってしまうのはあんまりだ。
でも桜は長く寒い冬を耐えて幾度も咲くんでしょ?
もう、この曲だって十分耐え忍んだよ。

でしょ?